【例文あり】指示・依頼を受けた際の確認文章をスムーズにするステップ
指示・依頼への確認、効率的かつ正確に行えていますか？
ビジネスシーンでは、上司や同僚、取引先から様々な指示や依頼を受けます。その際、内容を正確に理解し、適切に対応するためには、確認の文章を送ることが非常に重要です。
しかし、「どのような点を確認すれば良いのか分からない」「確認の文章を作成するのに時間がかかる」「確認したつもりでも、後から誤解が生じてしまう」といった課題をお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。
指示や依頼に対する確認をスムーズに行うことは、業務の効率化、誤解の防止、そして信頼関係の構築に繋がります。この文章では、短時間で正確に意図が伝わる確認文章を作成するためのステップを解説します。
短時間で「伝わる」確認文章を作成するステップ
指示や依頼を受けた際の確認文章は、以下のステップで作成することで、効率的かつ正確に相手に意図を伝えることができます。
ステップ1：指示・依頼内容の主要なポイントを簡潔に復唱する
まずは、受けた指示や依頼の中で最も重要なポイント（タスク内容、期日、対象など）を、ご自身の言葉で簡潔にまとめ直して記述します。これは、相手の意図を正確に理解できているかを確認する、いわゆる「復唱確認」の役割を果たします。
これにより、もし認識のズレがあれば早期に発見できますし、相手に対して「内容をきちんと理解しようとしている」という誠意を示すこともできます。
例文：
- 「〇〇様よりご依頼いただきました、△△に関する資料作成の件、承知いたしました。」
- 「部長にご指示いただきました、来週の会議で使用するプレゼン資料の準備について、承知いたしました。」
- 「〇〇プロジェクトの定例報告書を、今月末までに提出する件ですね。」
ステップ2：自身の対応方針や状況を明確に伝える
次に、その指示や依頼に対して、ご自身がどのように対応するのか、または現在の状況はどうなっているのかを具体的に伝えます。「対応可能です」「〇日までに完了予定です」「現在、他の業務との兼ね合いで少々お時間をいただきます」など、事実に基づいた状況を正直に伝えることが大切です。
特に、期日通りに対応できない可能性がある場合や、何らかの懸念点がある場合は、この段階で速やかに共有することで、相手も対応を検討しやすくなります。
例文：
- 「早速、資料作成に着手いたします。〇月〇日までに初稿を提出予定です。」
- 「ご指示いただいた通り、プレゼン資料の準備を進めます。来週月曜日にはご確認いただけるかと存じます。」
- 「定例報告書の件、承知いたしました。現在並行している業務があるため、〇月〇日の終業時間までにご提出いたします。」
- 「資料は〇〇様より既に共有いただいておりますので、そちらを基に進めてまいります。」
ステップ3：不明点や確認が必要な点を具体的に質問する
指示や依頼内容に不明な点がある場合や、判断に迷う点がある場合は、このステップで具体的に質問します。あいまいなまま作業を進めると、後になって大きな手戻りが発生する可能性があります。疑問点をそのままにせず、明確な質問を投げかけることで、効率的に正確な情報を得ることができます。
質問する際は、「〜について」「〜の箇所は」のように、どの部分に関する質問なのかを明確にすることがポイントです。また、「〇〇と理解しましたが、合っていますでしょうか」のように、ご自身の理解を提示し、その正誤を問う形式も有効です。
例文：
- 「資料作成にあたり、ターゲット層は〇〇様でよろしいでしょうか。あるいは△△様も想定すべきか、ご教示いただけますでしょうか。」
- 「プレゼン資料の構成について、過去に使用した資料を参考にしても問題ないでしょうか。」
- 「報告書に含めるべきデータ範囲について、直近1ヶ月分でよろしいでしょうか。それとも四半期分が必要でしょうか。」
- 「〇〇の資料は、別途ご共有いただけますでしょうか。」
ステップ4：感謝の意や受諾の意思表示で締めくくる
最後に、指示や依頼を受けたことへの感謝の意や、業務を引き受けることへの前向きな姿勢を示す言葉で締めくくります。これにより、円滑なコミュニケーションを促進し、相手との良好な関係を維持することができます。
例文：
- 「ご指示ありがとうございます。不明点等ございましたら、改めてご相談させてください。」
- 「承知いたしました。貴重な機会をいただき、ありがとうございます。」
- 「ご連絡ありがとうございます。対応いたします。」
実践のヒント
これらのステップを踏む際、以下の点に注意することで、さらに効率的で伝わる確認文章を作成できます。
- 簡潔さを心がける: 長文にならないよう、各ステップで要点を絞りましょう。
- 箇条書きを活用する: 複数の確認事項や質問がある場合は、箇条書きを使うと視覚的に分かりやすくなります。
- 素早い返信を心がける: 内容の正確性はもちろん重要ですが、指示や依頼に対して素早く反応することも、相手に安心感を与え、業務のスムーズな開始に繋がります。
まとめ
指示や依頼を受けた際の確認文章は、単なる受領報告ではありません。内容の正確な理解を確認し、自身の状況や対応方針を共有し、不明点を解消するための重要なステップです。
今回ご紹介した「主要ポイントの復唱」「対応方針・状況の明示」「不明点の具体的な質問」「感謝・受諾の表明」という4つのステップを意識することで、短時間で、かつ正確に意図が伝わる確認文章を作成することが可能になります。
これらのステップを日々の文章作成に取り入れていただき、業務の効率化やコミュニケーションの質向上にお役立てください。